楽観的で明るい性格の印象がある反面、プライベートはインドア派という森崇顕さんは、現在リクリエでFAV TOKYOの2施設の管理と、FAV全体のカフェ関連業務にを中心に従事されています。また、器用貧乏と本人は言いますが、「オールマイト」なところを活かし、人事やシステム関連も幅広く携わっているマルチプレイヤー。

そんな彼は、どのようにしてその多岐にわたる業務をこなせる人財(材)となったのでしょうか。

幼少期から学生時代は音楽とともに。留学で日本のすばらしさに気づかされ・・・

ご両親の影響で2歳からピアノを始め、10歳からドラム、中高時代~大学は吹奏楽部で打楽器をしていたという森さん。留学にいくきっかけはなんだったのでしょうか。

インタビューワー(以降:イ):音楽のある家庭、素敵ですね。でも趣味は「便利グッズ探し」なんですね。(笑)

森:そうですね。(笑)音楽をやっていたおかげで、大学は音楽関係のAO入試で入学することができました。入学した学部は外国語学部英米語学科で、特に目標などはなかったんですが強いて言うなら英語が好きかな、とおもって決めました。

イ:留学は大学在学中にされたのですか?音楽は続けられなかったのでしょうか。

森:はい。在学中に合計で1年半の間アメリカに留学をしました。そこで、アフリカンミュージックという学科をとっていて、早朝から民族音楽を学んでいましたが、音楽で暮らしていきたいという気持ちはなかったですね。でも音楽を通じて広がった輪もあります。高校からはジャズ音楽が好きで、友人と一緒にステージで披露したりもしていました。

イ:音楽で学んだことありましたか?

森:チームワークですね。一人だけ目立つのではなく、全員で一つのものを作り出す。メンバーの性格とか演奏の特性を、アイコンタクトや雰囲気で読み取りながら合わせていって、一度限りの時間にかけて長時間練習する。そういった儚さが好きでしたし、根本の姿勢が形成された気がします。

イ:留学をすると、海外で仕事をしたいとか永住したいという方が多くいらっしゃいますが、森さんはいかがでしたか?

森:むしろ、「自分が日本を知らない」ということに気づいたんです。普通に過ごしていたら気づかった日本のすばらしさがあって、余計に日本が好きになりました。英米語学科なのに英語が喋れないとまずいなと思い留学をしましたが、語学以上に感じるものがありましたね。

新卒でスタバ店員に。”シゴデキ”女性店長から今の森が作られた?

イ:合計5年間、スターバックスの店員として勤務されていましたね。どういったお仕事をされていたのでしょうか?

森:最初は皆さんがイメージできるスタバの店員のお仕事です。勤務を始めて3年目で新店舗の時間帯責任者(在庫管理と発注、シフト、クレーム対応、人材育成)の一人として抜擢されました。そんな中で、スタバの新商品の販売戦略を任され、予算の300%を達成したというのが、頑張った証としてありますね。

イ:長く働かれていますが、スターバックスで働く魅力はなんだったのでしょうか?

森:もともと僕は、自分本位でしか働かない人だったんです。お客様に対しても自分がかっこいいかどうかというところが中心だった気がします。でも、新店舗の店長が、経理は苦手だったみたいですが、お客様の頼んだものや名前などすべてを記憶する人だったんです。そのお客様データを自分で引き出してマーケティングにつなげていて、数字だけでは分からない部分を見ていたので、施策への響き方が全然違って、めちゃくちゃやり手でした。自分の姿勢とは全く違ったので、正直その人のことは嫌いだったけど、勉強になりました。接客のいろはと基礎ビジネスを学ぶことができて、ここがなかったら今の自分はないと断言できます。

イ:この後転職をされていますが、何かきっかけがあったのでしょうか?

森:いつも通りドリンクを作っていて、「途中で何作ってるんだっけ?」となったことがあって。手だけ動いてて頭使ってないな・・僕は店長みたいにはなれない。と感じたのがきっかけです。でもせっかく学んだ接客スキルは伸ばしたくて、外資系企業で街頭・店頭アンケートから営業につなげるお仕事をしていました。成績は上々でしたし、マネージャーにもなったのですが、同時期に知人が始めた宿泊業を少し手伝ったりするうちに、宿泊業界へ興味が出て、転職しました。その転職先は、いまのリクリエと業種は似ていて、SaaSプロダクトを扱うベンチャー企業でした。スマートホテルオペレーションの改善や無人フロントサービスの構築、リモートマジネメント、SaaS営業、コンサルタントなどいろいろ経験しました。

イ:リクリエに入社されたときにすぐに活躍することができたのは、前職での経験がすべて活かされているんですね。

森:ありがとうございます。まだまだホテルとしてのオペレーションを確立できていないので、さらなる地固めを経て、そのホテルシリーズが増えてもオペレーションがスッと入り込めるものを作っていきたいですね。ゲストのためにも、スタッフのためにもです。

リクリエはやっぱり動物園?!ここで働く難しさと楽しさは

イ:ホテルの現場とリクリエ本社のどちらも良く知る森さんから見て、リクリエにはどういったメンバーが多いと思いますか?

森:個性豊かなフロントスタッフはまるで動物園です。(笑)でもそれぞれが他者をリスペクトしている雰囲気があるので非常に働きやすい風紀だと思います。企画開発部のメンバーも猛獣ばかりではありますが、個々に自信の足りないところを自覚し、助けを求めることに躊躇しないので、自分自身も助けを求めやすくチームで働く楽しさを感じることができます。

イ:個性をまとめるのは楽ではありませんね。(笑)どういった方がリクリエで活躍していけると思いますか?

森:ザ・日本企業の文化に違和感を少しでも感じる方や、日々のルーティーンをこなすだけでは物足りなさを感じている方には合うと思います。前向きに探究心と思いやりを持って、ゼロからのスタートをチームで楽しめる方。スキルや経験は後からついてくるので、失敗を恐れずチャレンジできる、芯のある方と働きたいですね。

イ:大変だなと感じることはありますか?

森:入社当時はホテルの開業プロジェクトマネージャーという事だったんですが、気付くとさまざまな部署を跨ぎながら働いていて、大変といえば大変です。スタッフ一人一人の教育もまだ自分の中では5%くらいしかできていなくて、心配ですし、いつフォロー要請が来るかわからないという大変さもあります。でも色々任せていただけてチャレンジも成長もできる環境を与えてもらっていることに、感謝しています。

イ:まだまだ会社として改善すべきこともありますね。今後の目標はありますか?

森:ホテルサービスの標準化とブランディングを確立することが目標です。どこのFAVにいっても同じサービスを受け、どこのFAVでもくつろげる空間がある、とお客様に感じてもらえるブランド作りのサポートがしたいと思っています。「このオペレーションを作ったのは森という人らしい」と過去に受け継がれるようになったらうれしいですね。

イ:素敵な目標ですね。そのために、どうしていく必要がありますか?

森:本社とホテルが離れていて、基本的にやり取りはオンラインになるので、ゴールや方向性の確認をする機会が少ないんです。自らコミュニケーションの時間を作っていかなかった時期は、頑張り方を間違えてしまったこともありました。まずリクリエの方針や現状を吸収し、方向性をしっかりと確認したうえで、アイディアを出していったことで、足並みがそろい始めたと感じています。部署や場所に関係なく、しっかりとコミュニケーションを図って、みんなで形を作っていくことが重要ですね。

カフェの売り上げ最大化へ!お客様と仲良くなりすぎて、お見送りがさみしくなることも・・・

イ:FAVはいま、どんな方々に人気のホテルになっていますか?

森:FAV TOKYOのホテルのお客様は70%が海外からのお客様です。長期連泊される方も多く、滞在中仲良くなってしまいチェックアウトの時寂しく感じてしまう事も結構あります・・・カフェ利用のお客様は、近所のリピーター様も多いのでアットホームな雰囲気です。

イ:FAVのホテルはそれぞれデザインのコンセプトがあって、スタッフの私たちも次のFAVがどんなデザインなのか、楽しみですよね。

森:そうですね。それぞれにコンセプトや独自のカラーがあるので働く側も気分をリセットしながら業務ができます。FAV TOKYOシリーズはカフェシーンをより強化しているのでカフェもホテルも両方楽しめています。私はいつもできたてのアメリカーノで目を覚させながら働いています♪

イ:森さんの目標でもあるカフェの売り上げ最大化。頑張って下さい!

自分本位だったという自己評価を今では全く感じさせないほど、スタッフ&ゲスト思いで、幅広い業務をこなしてくれている森さん。ときにはおばさん口調で話すフランクさで、多くのスタッフに慕われています。ぜひコーヒーを飲みたいときは、FAV TOKYOに遊びに来てください♪

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